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サイエンス入門T
『サイエンス入門T』

著:リチャード・ムラー
訳:二階堂行彦
刊行日 2011/10/04
四六上製(188×130)ハードカバー。409ページ。 本文1色刷。
SBN978-4-903063-51-5 C0040
定価(本体1900円+税)

 

世界87ヵ国の人々が絶賛! 

驚くほどわかりやすい科学/ハイテク入門


 エネルギー問題、地球温暖化、テロ対策——経済問題や政治問題は、ハイテクとの結びつきがますます強くなっています。科学をよく理解していないと、判断の誤りを招きます。本書は、そうした問題に取り組むためにつくられました。ハイテクを理解するために必要な基礎知識である物理学を理解すれば、あなたはもう二度と技術の進歩におびえる必要はなくなります。
 本書では、いちばんおもしろく、いちばん重要なテーマ取り上げていきます。読者は、自分が学んでいることの価値を知って、おのずと学習意欲が高まることでしょう。(本書より)

「現代の科学技術には、善くも悪しくも、わたしたちが生きているこの世界を形づくる力がある。独創的で卓越した科学者であるムラーは、わたしたちに選択の道を示すもっとも重要な科学原理を厳選して、明快かつ客観的に解説してくれている。国や世界の指導者はもちろん、ビジネス界や地域社会のリーダー、あるいは思慮深い一般市民にとっても、賢明な決断をしようと思うなら、本書の情報が不可欠である」
——フランク・ウィルチェック(ノーベル賞物理学者)

 

<著者紹介>
リチャード・A・ムラー(Richard A. Muller)
 カリフォルニア大学バークレー校の物理学教授。マッカーサー・フェロー賞(別名「天才賞」)の受賞者。政府の筆頭顧問を長年務める。米国国会が全米科学アカデミーに要請して行われた地球温暖化の証拠の見直し作業においては、見直しを第三者として審査する審査官を務めた。米国PBS(公共放送サービス)等のテレビ番組への専門家としての出演もしている。
 本書は、著者が文科系学生を対象に行っている有名な講義(学生の投票によって決まる「バークレー校のベスト講義」に選ばれた)をベースにしたもの。この講義を基にした書籍は英語圏で2冊出版されており、そのうち1冊は『今この世界を生きているあなたのためのサイエンスT・U』(弊社刊)として既に邦訳が刊行されている(既刊『今この世界〜』は時事問題を軸として構成された簡略版であり、本書『サイエンス入門T・U』はよりオーソドックスな教科書的スタイルで書かれた詳細版という違いがある)。なお、著者の講義はWEB上のYouTubeなどで公開されており、著者によると、それを視聴した87ヵ国にも及ぶ国の人々から、感謝と称賛の声が寄せられているという。

<訳者紹介>
二階堂行彦(にかいどう・ゆきひこ)
 翻訳家。主な訳書に『Webアプリケーション開発教本:PHP and MySQL編』、『最新ロボット工学概論』(以上、センゲージ・ラーニング)、キティ・ファーガソン『光の牢獄――ブラックホール』(ニュートンプレス)、『スーパーヒューマン――人体に潜む驚異のパワー』、ダイアン・アッカーマン『いのちの電話――絶望の淵で見た希望の光』(以上、清流出版)などがある。

 

サイエンス入門

T・U巻の構成

[T] 
第1講 エネルギーと仕事率と爆発の物理
第2講 原子と熱
第3講 重力と力と宇宙
第4講 原子核と放射能
第5講 連鎖反応と原子炉と原子爆弾
第6講 電気と磁気
第7講 波──UFO、地震、音楽など

[U] 
第8講 光
第9講 不可視光
第10講 気候変動
第11講 量子物理学
第12講 相対性理論
第13講 宇宙

 

T巻目次

はじめに 3

本書を読む前に 22

第1講
エネルギーと仕事率と爆発の物理 25
@ 爆発とエネルギー 28
 「エネルギー」と「熱」の定義(覚える必要なし) 29
 物質のエネルギー量を比較する 30
 エネルギーの比較表に基づく検討 31
  ◎TNT (火薬の主成分)vsチョコチップクッキー
 ──クッキーのほうが4〜8倍エネルギー量が多い 33
  ◎電池 vs ガソリン
 ──車のバッテリー(電池)には同重量のガソリンの340分の1の
 エネルギーしかない 36
  ◎電池式自動車──短所、長所、理論的可能性 37
  ◎電気自動車の将来性──カギは電池の性能向上とコスト 38
  ◎ハイブリッド車 39

  ◎水素 vs ガソリン
 ──水素を燃料電池で使用する場合を含めた検討 40
  ◎ガソリン vs TNT 42
  ◎ウラニウム vs TNT 44
 石炭──低コストだが汚染の問題あり 45
 エネルギーのさまざまな形態
  ──食物エネルギー、運動エネルギー、核エネルギー 48
 エネルギーは「保存」される 50
 エネルギーを測定する際の方法と単位 52
A 仕事率 54
 仕事率とは?──エネルギーが移動する速度のこと 54
 仕事率の単位──ワットと馬力 54
 仕事率の実例と、その比較 56
  ◎太陽光と太陽エネルギー──理論的可能性と問題点 59
  ◎人力 61
  ◎ダイエット vs 運動 62
  ◎風力 64
 運動エネルギー──計算法と特徴 65
  ◎爆薬を使わず運動エネルギーで物体を破壊
 ──スマートロックとブリリアントぺブル 68
  ◎恐竜を絶滅させた小惑星の運動エネルギーの計算 69

第2講
原子と熱 73
@ 熱に関する4つの疑問 74
A 原子と分子と熱の正体 75
 音速──分子の速度とほぼ同じ秒速330メートル 79
 光速──秒速3億メートルは速いか遅いか 81
 熱が持つ膨大なエネルギー 82
 ラジオの雑音とテレビの砂の嵐──原因は中を飛び回る電子 83
B 温度 84
 温度とは?──運動エネルギーを測定したもの 84
 熱力学の第0法則
 ──接するもの同士は同じ温度になろうとする 85
  ◎第0法則に従って宇宙に逃げた、地球の水素 87
  ◎宇宙の「低温死」とは何か 88
 温度スケール 89
  ◎摂氏と華氏 89
  ◎絶対温度スケール(ケルビン温度スケール) 90
 スペースシャトル「コロンビア」の悲劇の原因となった高熱 92
  ◎自由選択学習 : くわしい計算 94
 熱膨張の実例──橋と歩道のひび割れとニューオリンズの堤防 94
 地球温暖化と海水面上昇 97
  ◎冷えれば何でも縮むのか? 98
 伝導──運動エネルギーの共有と移動 99
 固体、液体、気体、プラズマ 100
  ◎TNTの爆発──固体が瞬時に気体化し、膨張 103
 気体の温度と圧力の関係を表す「理想気体の法則」 105
  ◎自動車のエアバッグの膨張の仕組み 106
  ◎自動車──ボンネットの下で起きている爆発 106
  ◎熱機関とは? 107
  ◎有効変換されるエネルギー、むだになるエネルギー 108
  ◎熱機関の効率の限界 109
 冷蔵庫と熱ポンプ(エアコン) 111
 熱力学の4つの法則(まとめ) 114
 熱の移動の3つの形態──伝導、対流、放射 115
  ◎自由選択学習 : エントロピーと無秩序 116

第3講
重力と力と宇宙 121
@ 重力に関する4つの謎 122
A 重力の基礎知識 124
B 引っ張り合う重力──ニュートンの第3法則 127
C 「無重量」とはどんな状態か 128
 軌道飛行する宇宙飛行士は永久落下状態にある 128
 衛星と軌道 130
 無重量環境での「宇宙の工場」の実現性 133
D 宇宙への脱出 135
 地球軌道からの離脱には秒速11キロが必要 135
 物を落下させる力──g 136
 「Xプライズ」の例の検討 138
  ◎自由選択学習 : 100キロメートル落下したときの速度の計算 138
E 空気抵抗と燃料効率 139
 「gの法則」──必要な加速力の算出法 140
  ◎衛星や宇宙飛行士を大砲で撃ち上げられるか? 142
  ◎飛行機の離陸時の加速度の算出 143
 円周加速度 144
 SFにおける宇宙の重力 146
 ブラックホール──強力な重力を持つ 147
F 「運動量」とは何か 150
  ◎自由選択学習 : トラックに蚊がぶつかったら 154
G ロケットの原理 155
 風船と宇宙飛行士のくしゃみの力学 157
 「スカイフック計画」などの実現性 158
 イオン・ロケットの可能性 159
H 飛行機とヘリコプターの原理 160
 熱気球とヘリウム風船の場合 161
 「水に浮く」原理との比較 163
 高度による気圧変化の影響の算出 164
I 対流とは?──雷雨とヒーターを例に 166
 ハリケーンと高潮 167
J 「角運動量」と「トルク」 168

第4講
原子核と放射能 173
@ 放射能 174
 原子と原子核の構造 174
 元素と同位体 179
 放射線とは? 放射能との違いは? 181
 放射線の単位──レムとシーベルト 183
  ◎放射線の50%致死量は300レム(3シーベルト) 185
 放射線とガン 186
  ◎線形仮説──ごく低い線量でも発ガン効果ありとする仮説 188
  ◎X線の妊婦と胎児への影響 191
  ◎X線写真撮影によって高まる発ガン率の計算 192
 放射線によるガンの治療 193
 放射能汚染爆弾 194
 放射線とは何か?(まとめ) 196
 人体にも放射能がある 199
 「半減期」という不思議な現象 201
  ◎放射性崩壊──放射能の減少 202
  ◎原子核は死ぬが、年はとらない 204
  ◎放射能による年代測定法 204
 環境放射能 207
  ◎生活の中での被爆 207
  ◎地球内部の放射能──火山熱、ヘリウムなど 208
  ◎ほとんどの原子が放射性でないのはなぜか 210
  ◎自由選択学習 : 放射能の原因──「弱い力」とトンネル現象 210
 放射能は感染するか 213
 放射能による犯罪捜査──「中性子放射化」 214
 プルトニウムの特性 215
A 核分裂 216
B 核融合 218
 メガ電子ボルト(MeV)という単位 220
 なぜ世界はおもしろいのか──核融合と世界の多様性 221
  ◎自由選択学習 : 核融合のくわしいプロセス 222
 なぜ地球上では核融合が起こらないのか 223
 太陽はどうして核融合を起こすほどの高温になったのか 224

第5講
連鎖反応と原子炉と原子爆弾 227
@ さまざまな連鎖反応 228
 チェス盤で理解する連鎖反応の基本 228
 核爆弾──核分裂の連鎖反応 231
 胎児──子宮の中の連鎖反応 234
 ガン──望まざる連鎖反応 235
 大量絶滅からの生物の連鎖反応的再繁殖 236
 DNA指紋法──ポリメラーゼ連鎖反応(PCR) 238
  ◎PCRの応用 : 無罪か有罪か ;
 トマス・ジェファーソンとサリー・ヘミングス 239
 病気と流行──ウイルスやバクテリアの連鎖反応 241
 コンピュータウイルス──電子の連鎖反 242
 なだれ──岩や雪の連鎖反応 243
 稲妻──電気のなだれ的連鎖反応 243
 ムーアの法則──コンピュータの指数関数的成長 244
A 核兵器の基礎知識 246
 臨界質量──連鎖反応に十分な核物質の量 247
 ウラン爆弾とは 248
 プルトニウム核分裂爆弾とは 250
 水素爆弾とは 253
  ◎強化原爆 256
 米国とロシアの現在の核兵器保有量 256
B 原子炉 259
 原子炉とは 259
 原子炉は原爆と同じように爆発するのか 261
  ◎自由選択学習 : 低速中性子とウラン235 262
 プルトニウム製造のプロセス 263
  ◎増殖炉とは? 長所と短所 265
 プルトニウムの危険性 266
 17億年前のアフリカの天然の原子炉 269
 原子炉で必要となる燃料の量 270
  ◎自由選択学習 : ウラン235の必要量の計算 271
C 放射性廃棄物 272
 チャイナ・シンドローム──想定上最悪の原子炉事故 275
  ◎チェルノブイリ事故による想定死者数は2万4000人
 (線形仮説に従った場合) 277
  ◎避難活動のパラドックス──発ガン率1%上昇は多いか少ないか 278
 制御核融合発電(コントロールされた水爆)は可能か?
──3つの方法 279
  ◎トカマク炉による方法 281
  ◎レーザー核融合による方法 283
  ◎常温核融合による方法 286

第6講
電気と磁気 291
@ 電気といえば…… 292
A 磁気といえば…… 293
B 電気 293
 電気とは「電子の移動」のこと 293
 電荷とは「電子が力を及ぼす性質」のこと 294
 「電荷は量子化されている」とはどういう意味か 296
 電流──電荷を持つ粒子の移動 296
  ◎自由選択学習 : 1日1アンペア使いつづけると
   いくつの電子が流れたことになるか 297
 電線──電子を通すパイプ 297
 電気抵抗とは 299
 抵抗がゼロの物質──超伝導体 300
  ◎「高温」超伝導体 301
 ボルト──電子エネルギーの測定単位 302
 静電気の火花発生のメカニズム 304
C 電力 307
 電力(ワット)=電圧(ボルト)×電流(アンペア) 307
 静電気は高電圧×低電流。雷は高電圧×高電流 308
 電気とカエルの足とフランケンシュタイン 309
 家庭の電力 310
 高圧送電線──電流量と電力損失を減らせる 311
 電気力は電子間の距離の2乗に反比例 312
D 磁石 313
 それ自体が磁力を持つ「永久磁石」。
 電流を流して磁力をつくる「一時磁石」 313
 最古の天然磁石・磁鉄鉱(方位磁石) 314
 磁気とは?
──電気の作用の一形態。電荷の移動で電荷間に生じる力 315
 メモを貼るマグネットの磁気も、
 電流によって生じる 316
 仮説上の物体「磁気単極」とは 318
 磁力の有効範囲 319
E 電磁場とは 320
F 電磁石 322
 エネルギーの損失が少ない超伝導電磁石 323
 液体鉄中の電流で生じる地球の磁気 324
 磁性物質──鉄の特殊な役割 324
 残留磁気 327
 磁気記録の原理 328
 キュリー温度まで加熱すると磁性は消失する 329
 レアアース磁石──ひじょうに強力 330
 磁気を利用する潜水艦の探知 330
G 電気モーターの原理 331
H 発電機 332
 原理 332
 ダイナモとは 333
 アインシュタインの謎を解く「地球ダイナモ説」 334
 地磁気の逆転 335
 地磁気の逆転と地質学 336
 地磁気と宇宙線 337
I 変圧器とは 339
 テスラコイル 340
J 磁気浮上 341
K レールガン 343
L 交流vs直流 344
 エジソンとテスラの確執 345

第7講
波──UFO、地震、音楽など 349
@ 奇妙だが本当にあった2つの話 350
 ニューメキシコ州ロズウェルに墜落した空飛ぶ円盤 350
 第二次大戦中にパイロットを救った奇跡の球 352
A 波 354
 水の波、音の波、光の波 354
 波束──短い波 356
 音 357
 横波と縦波 362
  ◎水面波 363
  ◎浅水波 364
  ◎津波の特性 365
  ◎津波から逃げ切るには 366
 波の方程式──速度=周波数×波長 368
 音はつねにまっすぐ進むとは限らない 369
  ◎「通常大気」の場合 370
  ◎夕方の音の場合 371
  ◎日中の音の場合・その2 372
  ◎夕方の音の場合・その2 372
  ◎朝遠くの音が聞こえる日は暑くなる。なぜか 374
 奇跡の玉と音響チャンネルの謎解き──収束音 375
  ◎奇跡の球SOFARは
   いかに撃墜されたパイロットを救ったか 376
  ◎音響チャンネル内で聞こえるクジラの歌 378
 冷戦と音響監視システムSOSUS 379
 ふたたびUFOへ──大気中にもある音響チャンネル 380
  ◎オゾン──高高度の温度上昇の原因 381
 UFO騒動の真相
 ──ユーイングのモーグル計画とフライング・ディスク 382
  ◎1947年のロズウェルの墜落事故 384
  ◎アメリカ政府、ついに真実を語る 385
  ◎政府がいまは嘘をついていないとどうしてわかるのか 385
 地震 386
 地震の震源を特定するには 389
  ◎P波 390
  ◎S波 390
  ◎L波 390
  ◎震源までの距離の計算・その2 391
 地球内部の液体核 392
 波は相殺/増幅する 394
  ◎「うなり」とは 397
 音楽──音と音程 398
  ◎ノイズキャンセリング・イヤホンの仕組み 400
 音の波長を算出する 401
 ドップラー偏移とは 402
 なぜ波は遅い側に曲がるのか──ホイヘンスの原理 403
 波の広がり──隙間を通ると波は広がる 405

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